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税務・労務・経営の総合情報専門紙
[1984号・1月22日更新]

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大綱の検討事項から見えてくる今後の改正


 毎年年末に取りまとめられる与党税制改正大綱。大綱の最後には、今後見直しが必要な制度等についての「検討事項」が記載されており、翌年以降の税制改正の行方を垣間見ることができる。昨年12月14日に公表された平成30年度税制改正大綱の検討事項では、31年度以降の見直しとして………。

 平成30年度与党税制改正大綱における検討事項は、全部で12項目。

 基本的には例年同様、項目の最後を「‥を検討する。」で締めているが、項目4「子供の貧困に対応するため」の検討、項目6「医療に係る消費税のあり方について」の検討に関しては、平成31年度税制改正で何らかの結論を得るとしている。

 子どもの貧困に対応するための検討では、所得控除の1つである「寡婦控除」の見直しに触れている。

 現行の寡婦控除は、@夫と死別(若しくは離婚した)後婚姻をしていない者、又は夫の生死が明らかでない一定の者で、扶養親族がいる者又は生計を一にする子がいる者(子の総所得金額等は38万円以下で、他の者の控除対象配偶者や扶養親族となっていない者)、A夫と死別した後婚姻をしていない者又は夫の生死が明らかでない一定の者(合計所得金額500万円以下の者)の、いずれかに該当すれば、27万円の所得控除が受けられる。

 一方、近年、女性の社会進出が進み、家族形態が多様化する中、シングルマザーも増えている。しかしこのうち、非婚のまま生まれた子を持つ“ひとり親”については、寡婦控除の適用対象外となっている。

 そのような状況から、これらの者への支援措置が叫ばれていること、またここ数年来の所得税における各種控除の見直しが進められており、寡婦控除についても何らかの見直しが必要との観点から盛り込まれたようで、児童扶養手当の支給に当たって事実婚状態でないことを確認する制度を参考にしながら見直しが進められる。

 医療に係る消費税のあり方については、医療機器や医薬品、医療材料等の購入時に係る消費税が課税されている一方、医療行為に関する社会保険診療は消費税が非課税とされているため医療機関は、患者に転嫁ができない。そのため、政府が診療報酬への一定額の上乗せで消費税相当額を補てんしているが、医療機関によっては消費税額を補てん分で賄いきれないケースもみられている。

 このため、平成29年度大綱では、「消費税率が10%に引き上げられるまでに何らかの結論を出すこと」とされていた。

 今回の検討事項では、「医療機関の仕入れ税額の負担及び患者等の負担に十分に配慮し、関係者の負担の公平性、透明性を確保しつつ、税制上の抜本的な解決に向けて総合的に検討し、結論を得る」と記載されていることから、いよいよ見直される。  今後の税制調査会等での審議の行方が気になるところだ。

(大手町)

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